今回は、「ハウルの動く城」に登場するソフィーは魔法を使う事ができるのかどうかについて紹介したいと思います。
この記事を読むことで、なぜカルシファーは消えることなく生き続ける事ができたのかがわかるようになるかと思います。
目次
ハウルとカルシファーが死ななかった理由?
ソフィーが魔法を使えるのかどうかを説明する前に、まず「ハウル」と「カルシファー」の関係を説明します。
・ハウルとカルシファーの関係
原作「魔法使いハウルと火の悪魔」では、カルシファーは「星の子」と呼ばれる「流れ星」のような存在で地上に落ちれば命が尽きる生物でした。
ハウルは、そのカルシファーにハウルの心臓を与えることによって地上でも生き続けられるようにしました。
そしてカルシファーは強力な力をハウルに与えましたが、次第にカルシファーはハウルからこき使われるのが嫌になり、契約を解除したがります。
けれど契約を解除するには、カルシファーが持っているハウルの心臓をハウル本人に返すことになります。
ハウルの心臓をハウルへ返してしまうとカルシファーは生き続けることができない状況でした。
ソフィーの魔法の力
それでは本題です。
なぜ映画の最後に、ハウル本人へハウルの心臓を返した後もカルシファーは生きて行けたのでしょうか。
ソフィーの手によって、ハウルに心臓が戻された事でハウルとカルシファーの契約は消滅しました。
本来、契約が解除されるとカルシファーは生きていく事ができません。
・ハウルとカルシファーが生きていた理由
これはソフィーの持つ「命を吹き込む魔法の力」によるものです。
実は、原作では「ソフィーはモノに命を吹き込む魔法使い」として描かれています。
映画のラストでソフィーがハウルを助けるためにカルシファーが持っているハウルの心臓をハウル本人に返します。
この時にソフィーは「どうかカルシファーが千年も生き、ハウルが心を取り戻しますように」と願いを込めてハウルに心を戻します。
この時に発言した場面が魔法を使用していて、そのために、ハウルは心を取り戻し、カルシファーも消えることなく生き続ける事ができたのです。
・カルシファーが水をかけられても死ななかった理由も解決?
これで、もう1つの謎(?)であった「カルシファーがにソフィーに水をかけられても死ななかった」理由もわかるかもしれません。
元荒れ地の魔女を助けるため水が苦手なカルシファーへ、ソフィーが無我夢中で水をかけたシーンです。
この時、カルシファーは弱りはしたものの死ぬことはありませんでした。
この点もソフィーが「命を吹き込む魔法」を無意識に使っていたとすれば説明できるかもしれません。
ソフィーはカルシファーへ「死なないで」と叫びながら水をかけました。
この「死なないで。」という言葉を発した際に無意識に魔法を使用しており、これによってカルシファーは一命を取り留めたのかもしれません。
なぜ、映画では説明されていなかったのか?
ソフィーが魔法を使う事ができることは原作では説明しているのですが、映画の中ではしていませんでした。
このことで、多くの人がこのシーンに疑問を感じてしまったわけです。
このことに関して宮崎駿監督がイタンビューで明言しています。
意図して魔法が使えることの説明を省いている事がわかります。
これによって、魔法ではなく言葉の持つ強さ・力といったもの、そして助けたいという強い意志の大切さを伝えたかったのかもしれませんね。