ジブリが好きな人なら一度は行ってみたい場所は「三鷹の森ジブリ美術館」ではないでしょうか。
このジブリ美術館の地下1階にある画像展示室にある「土星座」では期間毎にオリジナル短編アニメーションが上映されます。
上映内容についてはこちら→《オリジナル短編アニメーション》作品一覧
この短編アニメはジブリ美術館に訪れなければ見ることができないので、是非訪れてみてはいかがでしょうか。
そして、今回はこのオリジナル短編アニメーションの中で2006年1月3日より公開されている「やどさがし」について紹介したいと思います!
作品紹介!
© 2006 Studio Ghibli
物語は新しい家をフキ(女の子)が探す旅に出るという分かりやすく単純なストーリのなかに、都会と田舎が発する自然の音・生活音の違いなどを文字として表現し、それが音っぽく動き出すという斬新な手法で展開されています。
・作中の音は全て声優さん!
セリフがほとんどなく、効果音や擬音などは全て声優さんが担当しています。
その担当している方は、歌手の矢野顕子がタモリさんが演じている点も注目ホイントです。
「ザー」、「ぞぞぞ」などをお二人がいうのはすごいですし、やっぱりタモリさんすごいな!とそのひょう現豊かな声にびっくりすること間違いなしです!
タモリさんが作品中全ての音を担当している作品は、その後2018年に上映された「毛虫のボロ」でも見ることができます。
詳細はこちら→「毛虫のボロ」作品紹介!〜CGへの挑戦・作成秘話など〜
風立ちぬにも影響を与えた!
2013年に上映された「風立ちぬ」では、スタジオジブリ長編映画としては初めて、SE(サウンドエフェクト)と呼ばれる効果音を人の声で表現することに挑戦しています。
作中に登場する飛行機のプロペラ音や車のエンジンなどから関東大震災の地響きなどまで全て人の声で表現されているのはすごいですね。
・なぜ人の声なのか?
零戦の爆音などの音は記録として残っていますから、音を表現することはできたであろうになぜ効果音を使わなかったのでしょうか。
鈴木敏夫プロデューサーによると、どうやら「風の谷のナウシカ」以降、細部にわたって本物の音を付けようと次第にエスカレートしていったことに対して、そのことは本当に正しいのだろうかと宮崎監督は疑問に思っていたようです。
そして、「風立ちぬ」の作成に際して、宮崎監督の
「確かにゼロ戦の爆音はいくつか残っているだろう。だからといって、それを使うことにどんな意味があるんだろう」
という言葉に対して、
鈴木敏夫プロデューサーが
「本物の音を再現することにどれだけの意味があるのか。大事なのはそれらしく聞こえること。そうしたら宮さんが声で効果音をやろうって言うから、賛成したんです。」
と答えたことで、「風立ちぬ」は人の声で音を表現したのですね。
是非、全ての音を人の声で演出している「やどさがし」を見るためにジブリ美術館へ訪れてみてはいかがでしょうか。